カテゴリー
未分類

口の乾燥

口の粘膜は唾液で濡れていて、保護されています。

唾液は一日に1.5リットルほど分泌され、口の中を自動洗浄しています。唾液の分泌量が少なくなるのは、夜間睡眠中や、日中でも緊張している時です。

生活リズムが乱れても、唾液分泌は落ちます。

口の乾きを感じるとき、水分補給しても、口が潤うワケではないです。

唾液を出すところは、唾液腺(だえきせん)というところで、意識して唾液を出そうとしても出ません。

「おいしそう」と思ったとき、深い呼吸をしてリラックスしているときなどに、唾液腺が唾液を外に出します。

しかし、心配事をしていたりすると緊張状態になって唾液はすぐに出なくなります。

唾液分泌が悪くなっている方は、「唾液が出ない」と訴えることはまずありません。

「家族に口が臭いと言われた」

「舌がヒリヒリする。」

「歯ぐきから出血する」

「歯が尖って感じる」

とおっしゃることが多いです。

逆に、このようなことを訴える患者さんを診察するときは、粘膜の「ぬれ」をチェックします。

歯科医師が使う、丸い小さな鏡が付いている器具で頬の粘膜を滑らせます。しっかり唾液が出ていれば、この器具がスムースに粘膜の上を滑りますが、少し乾きがあると、ひっかかりを感じます。

唾液分泌がほとんど出ていない患者さんでは、この器具が全く滑らず、動きません。

また、口の中の粘膜に泡が見られると、乾いていると判断します。

乾いていると判断した患者さんには問診して、乾いている原因を探ります。

  • 飲んでいるクスリの情報
  • 日常生活のリズムが乱れていないか
  • 家庭、仕事や学校での心配事がないか

患者さんにインタビューしている中で唾液腺の働きが低下している原因が推定できれば、自分の見立てを伝えて、対策を講じることができれば、やってもらいます。

クスリの中でも、寝る前に、眠りやすくするものは、乾きやすくなります。

鼻水を止めるクスリなども唾液も止めてしまいます。

生活リズムに関しては、夜更かしが続いていたり、朝早い日が続いていたりして、十分な睡眠が取れていない場合なども、唾液が少なくなります。

また、課題のしめきりに追われている学生さんでも精神的な緊張が慢性的になって、口の臭いが気になってきたりします。

結局、乾きを改善するためには、あまり緊張をし続けず、決まった時間に寝て、決めた時間に起きる。

ということくらいしか、助言することはありません。

カテゴリー
未分類

くいしばり

くいしばることで、様々な口のトラブルが起きてきます。

ただ、この「くいしばり」は無意識でやっているので、患者さん本人はまず気づいていません。

診察中はなるべくこの「くいしばりが原因である」ことを何とか伝えようとします。

しかし、まず納得いただくことは難しいです。

特に、大きな考え方のズレが患者さんと私の間であることが多いです。

患者さんは、

「食事をするときに、歯に負担がかかり、トラブルが起こる」と考えます。

一方で、私は、

「食事は大した力が歯に及ばないので、食事以外の時のくいしばりが原因だ」

と考えています。

まず、この考えの違いを説明するのですが、患者さんはピンときません。

患者さんに「くいしばってたんでしょうね」と言うと、

「いや、そんなことはありません」と答える人ばかりです。

「い~や、くいしばりです」

「くいしばってませんよ」

っていう会話になります。

「くいしばっていたかどうか覚えていません」と言って頂きたいのですが。。。

食事の時の歯にかかる力は大したことはない

食べるときに歯が接触している時間の総計は2~3分

ものを食べている時、上と下の歯がリズミカルに接触します。

一回の接触時間は0.5秒前後と、ほんの一瞬です。

食べ物をひとくち入れて、だいたい10~30回程度噛むとしてこれを朝、昼、夕と食事をして、上の歯と下の歯が接触している時間をたしたら、どれくらいかを計算すると2~3分程度であると言われています。

一方で、複数の方の平均値として、、

睡眠時間を8時間とすると、睡眠中に上と下の歯が接触する時間は15分程度あるという研究があります。

睡眠時の上下の歯の接触時間は食事の時の5倍の時間です。

歯ぎしりする方の歯と歯をすり合わせる音を聞いたことはありませんか?

あの音を聞いたなら夜中にすごい力が歯にかかっていることを想像できると思います。

このとき、歯ぎしりしている人は無意識です。

意識レベルが落ちている=寝ている状態です。

朝や午前中に歯やあごの筋肉、関節に症状が出る人は、この夜のくいしばり時間が長かったり、くいしばる力が強かったりしているのでしょう。

夢中になって趣味の畑仕事をしているときには、雑草をむしり取ったり、土をスコップで掘って植え替えたりと。。。

おそらく、この時もちゃんと、上と下の歯をしっかり噛みしめてい楽しんでおられるのでしょう。

足や腰が痛くなることは、動かしていたのだから当然だと理解できても、、、、

家に帰って、さぁ、夕食となり、夕食後に奥の金属のかぶせものの歯が痛んできます。

これが、作業中のくいしばりが原因だとは、なかなか納得できません。思い出せないからです。

食事の時に痛みを自覚する人に思い違いをしていただきたくないのは、以下のことです。

食事の時に症状を自覚するのは、すでに食事前の食べていない時間帯に、上と下の歯が接触し、力がかかっていて歯が過敏になったり、疲れ切っている。

食事は、「痛み」を感じるきっかけにすぎない。

例えていうならば、いつも歩かない人が、前日に何十キロも歩いたとしたら、次の朝、トイレに行こうと歩くときに、あちこち痛みを感じるはず。

朝の、ぼんやりしている意識の中で、「なんでこんなに足首、ひざが痛いんだろう?」・・・・・

「あっ、昨日慣れない散歩を長時間したからか」と納得します。

しかし、歯の運動(=上と下の歯を接触させた状態でグッと力をかけ続けること)をしたという、ことは、なぜか記憶に残らない、、というか噛みしめていたことを忘れているのです。

いざ、食事しようとして、冷たいビールをくいっと口に入れた瞬間にキーンとしみる。なんていうときは、おそらく直前のお仕事をくいしばって頑張りすぎたのかもしれません。

朝食時に食パンをかじっただけで、奥歯の金属が取れちゃった。てな時は寝ている最中にギシギシ歯を噛みしめて、金属のつめものを夜中に浮かせていたのであって、パンが原因ではないのかもしれません。

金属やセラミックが入っている歯は特に注意

口の中に、金属のつめもの、かぶせもの、セラミックの前歯などが入っている方は、くいしばることで歯が悲鳴を上げる危険度が増します。

できれば、通院中の歯科医院でマウスガードをつくってもらってください。

そしてそれを夜間、ジムに体を鍛えるときに持って行って装着しましょう。

くいしばりは、生きていく上でとても重要です。

くいしばり、ふんばりが利かず、転倒してしまう入れ歯を入れていない高齢者の方は度々問題として提示されます。

また、くいしばることで、体の軸が安定し、細かな作業するときも集中して行うことができます。

くいしばることや、食べること自体が、脳に癒しを与えることが知られています。

私に言わせるとこれが、コワいのです。

歯を上下接触させることで、ストレスを受けている脳に、脳内でつくられる麻薬をふりかけて、楽にさせることを覚えると、習慣になるからです。

もしも、歯の治療で歯よりも硬い素材が入っていない人や、歯科治療を受けていない人ならば、症状が出ても、日常の注意や、せいぜいマウスピースを夜間に装着してもらうことで乗り切れるかもしれません。

天然の歯なら、力を受け続けると、それなりの変化をしてくれます。

すり減ってきたり、歯の首元がはがれて、スリムになり、しなるようになって、力を逃がそうと対応してくれます。

ところが、歯の並びの途中に、歯よりも硬い素材を使って歯科治療を受けている部分は、時間の経過とともに、周りの天然の歯がすり減りを起こし、少しずつかみ合わせの高さが低くなってくるのに、硬すぎて、すり減らず、結果として相対的に周りよりも高くなってきます。

これが様々な症状をより強く出す原因となってしまいます。

カテゴリー
未分類

くいしばり

気温差が大きくなると、くいしばり時間が増え、歯にかかる負担が大きくなりトラブルが多くなる。

という、科学的根拠がない感覚的なものが私にはある。

ここ数年この仮説を立てて、前日の天気予報の気温の変動から、次の日の救急患者さんが増えるのか増えないのかを占っていた。

そして、今年も夏から秋口にかけ、予想していたら、やはり痛みを訴えたり、歯が欠けたり、差し歯がとれたりといった患者さんが今週は多くお見えになった。

診療所に来る人は歯磨きが上手なひとが、ほとんどであり衛生管理に問題があることが原因のトラブルはほぼない。

だから、ほとんどは「歯に負担がかかること」で起こるものだと考えていい。

今週は、「気温の変化がストレスになり、くいしばり時間が増え、歯が力を受けた」と推察できる人が例年のごとく多かった印象だ。

こういった急な患者さんが来ると、そのトラブルに対応しながら、いつものように、しつこく、問診する。

症状が出る数時間から数日前に、いつもと違うことをしなかったか?

力仕事だけでなく、慣れないこと、精神的緊張をもたらすことなど、、、、いろいろ聞きだす。

こういった事に心当たりのない人は、気温が下がることで体がストレスを受けたことが原因だと考える。

もちろん、その中でも「季節の変わり目仮説」に合わない人もいた。ただ単に、力仕事を数時間やった後で奥のブリッジを支える歯が痛くなった方だ。原因は昼間の「りきみ」だ。

他の方は、全員とは言えないが、ほぼ、朝、目覚める前に体が無意識で予想していた気温、室温よりも低いことで筋肉が緊張したのだろうと思われた。症状を自覚したのが午前中だったからだ。

「朝食に何も硬いもの食べてないのに、金属のつめもの外れた。」

「午前中頭が痛くて、歯もどこかわからないけどダル重い。」

今年は、とても暑い日が続いていたので、クーラーをつけたまま寝る人もいる。

クーラーはタイマーでコントロールしたとしても、ふとんは薄いものが多いだろう。

人間は恒温動物だ。

周囲の温度が下がった時に、自動的に筋肉を緊張させて体温を奪われないようにする。

寝ているときに、無防備にさらされている、首。

首の皮膚の近いところに、頭部に向かう、大きな動脈、けいどうみゃくがある。

ここが、外気と体温の温度差を感じ取ると、首、頬、側頭部にある大きな筋肉を緊張させて体温を保とうとする。

結果、くいしばり時間が増え、患者さんは無意識に自分の歯を痛めてしまう。

気持ちよさそうに寝てはるけど、首から下はふとんかぶってはるけど、首と肩があきまへん。

これやと、朝方、無意識に体が「さぁ、朝が来るでぇ、準備しよう」って考えてくれている時に、首やあごの筋肉を緊張させてしまいまっせ。

肩もこる、頭もイタなる、ヘタしたら歯もイタなるかもしれん。

気温が下がってくる季節の心得

この女性は、ばっちりですわ。

首と頭がちゃんと、体温を奪われんように、ひと工夫してはる。

ちょっと朝から好きな方を思うような、まなざしやけど、歯は快調なはずや。

頭もイタないし首もイタない。

残暑がキツい日がまだ続いているが、少し涼しくなったと感じているひとは多い。

気温差が激しくて、からだが、ついていけない。

冷えはよくない

こんなことは、昔から言い古されていることだが、口のトラブルを防ぐにも、私はよく患者さんに次のことを伝えている。

頭寒足熱(ずかんそくねつ)と言って、頭は冷やして、下半身をあたためたほうが安眠できるのも事実だ。

しかし、朝方首が冷えると、首から上の筋肉が緊張するので気を付けてくださいと。

おススメは、フェイスタオルでいいので、寝る前にふわりと、首の上にかけておく。

バスタオルはまだ、暑すぎるかもしれないが、秋が深くなってきたら、バスタオルでもいい。

汗は吸い取ってくれるし、くびの動脈を必要以上に冷やすこともない。

別に巻かなくてもいい。かけるだけでいい。

カテゴリー
未分類

歯痛口臭追放

歯の痛みや口の臭いを気にせず、いつまでもおいしく食事するには次の3つが大切です。

  1. 歯をきれいにしておく:毎日の歯みがき、定期的な歯科医院での歯石除去、歯面清掃。
  2. くいしばりに気を付ける:食事以外の時は、なるべく歯を休ませることが、歯をすり減らしたり、痛みを出したりすることを防ぎます。
  3. 口の乾燥に気を付ける:唾液がしっかり出ていると、むし歯や歯周病の予防になるだけでなく、風邪をひくリスクも低くなります。

この3つのことを気をつければ、さまざまなお口のトラブルは回避できます。では、一つ一つ見ていきましょう。

1.歯をきれいにしておく

歯を掃除することは、すでに今の日本では常識になっています。

毎日のお手入れは忙しくても一日に一回はかならずやりましょう。

毎食後に歯みがきをすることが理想ですが、外食の時はできないでしょう。

そういう時は、家に帰って、寝る前にゆっくり磨いてください。

また、行きつけの歯科医院に少なくとも1年に1度行って、歯石を取ってもらうようにしましょう。

その時に、みがき残しがある個所を歯科衛生士さん、歯科医師に教えてもらって、ブラッシングのテクニックも学びましょう。ブラッシングのテクニックの精度を上げれば、歯石の量も減らせます。

歯科医院はたくさんありますが、できればあちこち行かないで決まったところに行くようにしましょう。

なぜなら、歯周ポケットの深さや歯垢(しこう、デンタルプラークともいう)がどこに残っているか、記録されるので、次に受診したときに前回との比較、評価をしてもらえるからです。

2.くいしばりに気を付ける

人は、頑張るとき、くいしばります。

耐えるとき、くいしばります。

趣味の手芸の時に集中するあまり、くいしばってしまいます。

ゲームに夢中になり、くいしばります。

重いものを持ち上げるとき、くいしばります。

腹立つことを言われ、言い返せないとき、くいしばって耐えます。

明日やるべきことを心配して寝てしまうと、寝ている最中も緊張して噛んでしまう力が大きくなります

くいしばらないように気を付けるとは、

もしかすると、考えのクセも少し変えなければなりません。

真面目で誠実な人柄のひとが多い印象です(科学的根拠はありません)。

気楽に過ごすことです。

日々、頑張りすぎず、いいかげんにしておくことで、自分を守りましょう。

寝る前に、明日の心配はせず、寝ることを楽しみましょう。

それでも、朝、歯を磨くときにしみたり、口が開けにくいときは歯科医院でマウスガードを作ってもらってそれを装着しましょう。

どうしても、くいしばる必要があるときもあります。

運動するとき、ジムなどで筋トレするときなどは、マウスガードを装着しましょう。

要するに、くいしばりはストレスから来ます。ストレスはある程度人間生活では必須ですが、ストレスが強すぎるとくいしばってしまいます。

3.口の乾燥に気を付ける(口臭の原因)

一日に唾液は1500ml、1.5リットル出ると言われています。

この唾液の量が減ると、どうなるか?さまざまな気になることが出てきます。

まず、口のニオイです。

いくら歯を磨いても、臭いが出てくる場合は、乾燥を疑いましょう。身近な人に指摘されて、急に気になり始めます。

毎日使っている、台所のシンクでも、しばらく水が流れない時間が長くなり、室温が高いとき、臭いませんか?

1.5リットル出る、唾液という液体が、流れなくなると、口の中は36度前後で、雑菌にとっては、増殖し放題になります。

では、口の乾燥の原因は様々ですが、まず以下のことをチェックしてください。

  • 生活リズムは乱れていないか?
  • 睡眠時間は確保できているか?
  • 「戦いモード」ではないか?・・・つまり、課題や宿題の期限に追われているとか、好きなゲームで戦闘モード(緊張状態)になっていないか?
  • 疲労がたまっていないか?
  • 鼻炎のくすりなど、分泌物を出にくくするものを服用していないか?

心当たりあるものがあれば、見直して対策が取れそうならとってみてください。

しかし、なかなか難しいこともあります。

夫婦で来院されている患者さんで「だんなの口が臭いんです。今度来たらちゃんと歯を磨くように言ってください」という奥様がいらっしゃいます。

だんなさんの歯磨きの仕方は問題ないのに、確かに少し乾きがあります。

お聞きすると、お仕事が、夜間に出勤する日が週に何日かあるとのことです。

この場合、昼夜逆転することもあれば、休みの日は家族のリズムに合わせたりと、体内時計が狂いがちになり、唾液がうまく出なくなっていると推察できます。

理屈ではそうですが、これに対してどうすればよいかはお仕事ですから難しいです。

ただ、奥様に理解してもらう必要があり、だんなさんが家にいらっしゃるときはなるべく睡眠をうまく取れるように協力していただく必要があります。

よく経験するのは、お口の掃除がキッチリできている方が「口が臭う」と気にされていることです。

口のにおいを気にし続けると、精神的にいつも緊張状態になり、その緊張から口が乾くことになります。

気楽に生活し、寝ることを大切にして睡眠を楽しんでください。

仕事も、勉強も、そして趣味のゲームや、模型作り、作品作りも1~2時間おきに、休みましょう。

口の乾燥は、他にも歯ぐきからの出血が起こりやすくなったり、粘膜が乾燥することで、ウイルスなどの体内への侵入を許し、かぜをひきやすくなったりします。

上の3つのうち、2つは意識しても難しい、しかしあきらめない

毎日の歯みがき、定期的な歯科医院での掃除の習慣をまず付けることです。歯科医院に行くことができなければ、歯みがきの回数を増やしましょう。

まずは、これです。これは意識して行動すれば習慣にできます。

次のふたつは、意識して、行動しても習慣化するまで時間がかかりますし、意識しても結局できないときも出てきます。

くいしばりすぎないこと、乾燥に気を付けることはなか難しいこともあります。

なぜなら、心の持ち方が原因のことも多いからです。

ざっくりと言えば「その場の空気を読める敏感なヒト」「集中力のある人」「心配事がある人」「生活が不規則な人」が多い印象です。

提案としては、

適当に、おおらかに、ゆったり生きませんか?

嫌なことがあったら、寝ましょう。

細かなことは放置しておくことに慣れましょう。

カテゴリー
未分類

歯痛3

くいしばり対策

今、上と下の歯は接触していますか?

リラックスできているときは、下あごが地球の重力に引かれて上あごから少し離れます。

したがって、上と下の歯は接触しません。

もし、今ただ、この画面を見ているだけなのに上と下の歯を接触させている場合は、くいしばるクセがあるのではないかと考えます。

口を閉じるときに、くちびるを閉じるだけで上と歯は接触させないようにしましょう。

ただ、「クセ」というのは無意識でしてしまうので、修正するには、少なくとも1か月ほど、常に自分をチェックしなければなりません。

昔、私は貧乏ゆすりをするクセがありこれを家族に指摘され、「やめなければ!」と注意しましたが、クセから抜け出すために数年かかった記憶があります。

今もやめたいクセがありますが、なかなか難しいです。

視界に入るリマインダーを使ってクセをチェック
  • 仕事終わりに、夕方に歯が痛くなる。
  • 部活が終わって家に帰ってくると、奥歯のほうが何となく重だるい感じになる。

このように、日中に、くいしばり時間が長いと ホッとしたときに疲れてしまった、歯が症状を出します。

仕事中にくいしばってしまうときは、仕事しながら、くいしばっていないかチェックできるように、以下のような工夫をおススメします。

  • デスクワークの方は自分のデスクのところに、目立った色の付箋を貼る。付箋が目に入ったら、上と下の歯が接触していないかチェックする。
  • 外回りをするときは、腕時計をいつもと違う側につける。左腕につけていた人は右手につける。腕時計を見るたびに、くいしばっていないか確認する。

など、仕事中にアゴの緊張がないかを確かめながら、やめたいクセを無意識にやってしまっていないか「思い出させてくれる(リマインダー)工夫をしてみてください。

ただ、力仕事の方や、スポーツ系の部活動をしている学生の方はどうしても、くいしばって動作をする必要があり、どうしても歯に負担がかかりやすくなります。

このような場合は作業中に夜に使うマウスピースをはめて負担を減らすようにすることも検討してください。

マウスピース(マウスガード、ナイトガード、スプリント等と呼ばれています)
  • 朝に、歯がしみる。
  • あさごはんの時に口が開けにくい。
  • 午前中に詰め物がはずれたり、欠けたりすることを何度か経験している。

このような症状がある場合は、睡眠中にくいしばったり、歯ぎしりする時間が長い可能性があります。

どなたでも、8時間睡眠とると15分ほどは、上と下の歯が合わさっている時間があるという研究もあります。

ただ、症状が出てくる場合は、睡眠中のくいしばりの力がとても強かったり、くいしばり時間が長くなっているので、歯や、歯を支える骨、歯周じん帯に負担がかかりすぎているのです。

起きている間は、噛んでしまうクセを「なおそう」と意識して努力すればいいのですが、夜寝てしまったら、気づきません。

このような場合は、夜間マウスガードをはめて寝ることが有効です。

マウスガードはネットでも購入可能ですが、自分の歯並びにはあまり合わないので、できれば歯科医院で自分の歯並びに合ったものを作ってもらってください。

はぎしりや、顎の調子が悪いといった症状が認められれば、医療保険が適応され、3割負担で2500円から5000円程度で作ってもらえます。

食事以外の時はかみ合わさない

症状が出やすいときはこれを実行してもらうことです。

カテゴリー
未分類

歯痛2

冷たいものがしみる知覚過敏がなぜ起こるか

くいしばっている時間が長くなると、歯の中にある血管が充血します。

歯の中には血管とからみ合った状態で神経があります。

これらの血管と神経が、歯の内部にある硬い壁で囲まれた部屋に閉じ込められています。

血管が充血してくると、血管が膨らみからみ合っている神経を圧迫して過敏な症状が出てきます。

こうなると、歯ブラシを当てただけでも痛みを感じたり、冷たい水でしみたりします。

痛みがあり、すぐに「むし歯かな?」と心配になりますが、歯科医師や歯科衛生士が診てもむし歯の存在が確認されない場合は、このようなことが歯の内部で起こっていることがあります。

・たまに、歯や、あごに鈍い痛みを感じる、痛みを感じないときもある

・かんだら痛い

このような症状はなぜ起こるか考えてみます。

歯の根っこにはじん帯があり、このじん帯と骨がつながって、歯を支えています。

上と下の歯を咬み合わせたときに、若干歯は沈み込みます。これは根っこにあるじん帯が縮むからです。

そして、このじん帯のところにも神経が来ています。

試しに、指先を洗って、適当に自分の歯を指で押さえてみてください。

「押さえられている」と感じると思いますが、この感覚は、じん帯が縮んでいることを知らせる神経が教えてくれています。

じん帯というのは、硬い組織と硬い組織をつなぐセンイの束で、少し伸び縮みします。

じん帯を使いすぎると運動しすぎた後に足の関節などが次の日に痛むことがあります。

歯の根っこにある「歯周じん帯」も同じです。

歯が運動しすぎる(上と下の歯を咬み合わせて力を入れること)と、早ければその日に、遅いときは数日経ってから、なんとも言えない違和感、どちらかというとだるく、重く痛い感じ、いわゆる鈍い痛みをおぼえることがあります。どこの歯がそう感じているのか分からないことが多いです。歯科医師に伝えるときも、どう自分が感じていることを表現することに困ります。

その歯の運動というのは、上と下の歯が接触して、咬みこむことでじん帯が力を受けることです。

はっきりした虫歯や歯周病の進行などが認められないときに、このような痛みや違和感を訴える患者さんに対して僕がいつも問診しながら探っていることがあります。

それは、、、

症状が出現した前に、早ければ1~2時間前、あるいは半日、一日前に何か緊張下で何かをやっていなかったかを思い出してもらいます。人によっては数日前の場合もあります。

なぜなら、ひとは、緊張した状態でものごとをするとき、考え事をするときにくいしばったり、特定の歯をかみ合わせることがあるのです。くいしばることで、脳が受けるストレスが軽くなると考えられています。

むし歯などが確認できない場合は、患者さん自身がこれらの症状を引き起こしている可能性があると考えます。

この場合の治療は患者さんと一緒に、上と下の歯をかみ合わさなければ、できないようなストレスがなかったを探すことになります。

普段しないことをしていなかったか?

今までに、患者さんから問診して例えば以下のようなときにかみ締めていた可能性があることがわかりました

  • 趣味の模型作りをしていた次の日から咬むと痛い。
  • 社交ダンスのレッスン後にピーナツが食べるのが痛い。新型コロナウイルスでレッスンが中断してから食べても痛くなくなった。
  • 夫が腹立たしい言動を最近してくることに対してガマンして言い返せないでいることかしら?
  • 新型コロナウイルスの影響で、ずっと在宅ワークになっていることがストレスかも。
  • 妻が交通事故にあって、昨日退院して、ほっとしたあと痛みを感じ始めているようだ。
  • 習い事のパッチワークの発表会前で、作品作りに忙しいが、それかな?
  • 部活終わって、夕方自室に入って寝ころんだ時に奥歯がダル重くなる。
  • 締め切りの仕事に追われた次の日の朝、あご全体が痛くて、水がしみる。夜にかみ締めているのかも?
  • 久しぶりに子供が家に泊まり、孫をだっこしていたからか?

などなど、患者さんにはまず「かみ合わせる時間が長くなると症状が出ることが多い」ということを、納得できなくとも、「そんなものかな?」くらいに理解してもらってから、探します。

そうすると、心当たりがあることが見つかることが多いのです。

くいしばりが痛みの原因の場合は、習慣を変える必要がある。

食事以外の時は、かみ合わさない!

これをまず実行してもらうことです。

カテゴリー
未分類

歯痛

歯が痛いときは、不安になるものです。

患者さんたちに教えていただく日々の診療を通して、「痛み」を引き起こす原因が、どうも患者さん自身が、気づかぬうちに、上と下の歯をグッとくいしばってしまって歯や、歯の根っこにある歯根膜(歯と骨をつなぐじん帯)に強い力がかかることによることが、かなり多いと気づいてきました。

「ちゃんと歯は磨いている。

前回の歯のお掃除のときには何も問題を指摘されなかった。

なんで痛いの~?」

痛みの原因がわからないときは、

「もしかして、むし歯かも?」

「えっ?歯周病?」

って、ネガティブな声が頭の中で、ざわざわします。

しかし、それが、あなた自身が歯に力を入れすぎていることが原因だったら?

ながらく、なぜ患者さんが痛がっているのか、わからないことが多かったんです。

目で見て分かりやすい、むし歯や、歯ぐきが赤く腫れている時などは、私がまだ、歯科医師になって1年目だった時でもわかりました。

ところが、歯科医師になって10年経っても患者さんが訴える痛みを特定できないことのほうが多かったのです。

目で見ても、X線で確認しても、歯そのもの、歯の根っこ、その周囲の骨に、なんら問題がない場合ってのが、多くありました。

患者さんのブラッシングの仕方はそんなに問題ないのに、、、、

こんな場合は、患者さん自身のクセで、症状が出ていることが多いんじゃないかと気づいてきました。

クセとは、ものを食べていないのに、上と下の歯を接触させ、ついつい喰いしばってしまうってことです。

今の仕事場は小さい診療所で、患者さんの数も午前中8人、午後も6人程度で、のんびりやっていますので、どうしても、今まで分からなかった歯の痛みの原因を知りたくて、ゆっくり患者さんの話を聞いて、じっくりと歯を観察して得た結論が、「生活習慣の中に歯痛を起こさせる原因がある。」というものです。

くいしばりが痛みの原因の場合は、習慣を変える必要がある。

食事以外の時は、かみ合わさない!

これをまず実行してもらうことです。

前提は、僕の話をまずは「そんなこともあるのかな?」と信じて、やってみてもらうことです。

くいしばってしまう時間とは、、、

  • 頑張っている時、
  • 緊張している時、
  • 腹が立っている時、
  • 何かの作業に熱中している時、
  • 心配事が多い時、
  • 細かなことをしている時
  • 明日のことを案じて寝ている時

などが多いのではないかと考えています。

患者さんがくいしばっているその瞬間を目撃しているわけではないのですが、くいしばりが原因と仮定して、対策を講じていくと症状が軽くなる、なくなってしまうことが多くなることで、この仮定が正しいと感じるようになっています。

・くいしばり時間が増えると様々な症状が出ます。

・冷たいものがしみる知覚過敏

・たまに、歯や、あごに鈍い痛みを感じる

・かんだら痛い

次回は、これらの症状がなぜ痛みを引き起こすのか?を考えていきます。