今の診療所では、ホワイトニングは基本的には患者さんには、こちらから勧めることはしていません。
ところが、先日久しぶりに、ホワイトニングについて質問を受けまして、ホワイトニングについて色々説明して、納得いただいて、ホームホワイトニングを始めました。
説明内容は以前にブログに書いたので確認してみてください。
そして昨日、2週間のホワイトニングを終え、評価のために来院されました。
結果・・・
めっちゃ白なってるやん!
患者さんご自身は毎日、ちょっとずつ白くなっていることを、自分で実感されながら来られたので、比較的落ち着いておられましたが、私と衛生士は正直嬉しかったです。
歯科医師や、歯科衛生士が「白さ」の基準にしている「色見本」を「シェードガイド」と言います。
このシェードガイドの中からホワイトニング前の歯の色に近いものをピックアップして、患者さんの歯と一緒に写真に収めます。
2週間後、同じように、ホワイトニング後の歯に近いシェードガイドを選んで写真を撮ろうとしたら、シェードガイドで一番白いものより、さらに白くて、色見本がなかったのです。
色見本を超えて白くなってる!
素直にうれしかったです。
患者さんは、下の歯もホワイトニングを希望され、今そのマウスピースを作製中です。
ホワイトニングに冷めてしまったワケ
なんでも新しいこと考えや技術が出てきたら、すぐに食いついて、ガンガンやっていた時期がありました。
ホワイトニングもそのひとつです。
まずは、当時の厚生省が認めた、海外製のホワイトニングジェルの薬剤を購入して、同僚の歯科衛生士さんたちと、楽しみながら患者さんに積極的に勧め、やりまくりました。
ただ、やればやるほど、ストレスを感じてきてしまったのです。
なので、数年後には、患者さんの求めに応じて、する「受け身」の施術になっちゃって、当初の情熱を失っていました。
最初の患者さんは効果絶大であった
しかしホワイトニングという響きだけで、何かウキウキしてしまいますよね。
白くなることは、特に日本では、清潔で、けがれがない「美」として捉えられるのではないでしょうか?
何ごとも、ビギナーズラックってのがあるのでしょうか、最初の患者さんは、60代の男性でした。
ホームホワイトニングといって、マウスピースに患者さん自身で自宅で薬剤を入れて毎日2時間装着して2週間続けてもらいます。
結果、
めっちゃ白なった!!
サムネの写真の色の変化くらいありました。
患者さんの了解を得て、すぐに医院のホームページに「ビフォーアフター」の写真を載せました。
すぐに行き詰る
期待値と現実のギャップがストレスの原因
ホワイトニングの驚くべき効果に色めき立ち、衛生士さんたちも対象者をどんどん増やしました。
が。。。
どうしても効果が表れない人が出てきました。それも複数・・・
断っておきますが、もともとホワイトニングをしてもダメな人もありますので、もちろんその方々には、ホワイトニングでは無理であることを申し上げて他の方法を考えてもらいます。
なので、この人は、かなり白くなるやろと思って、患者さんを選んでホワイトニングをしていました。
しかし、どんどん効果がない人が出てきました。
いまだに、原因は、よくわかっていません。。。
オフィスホワイトニングも試したが・・・
オフィスホワイトニング用の、濃度の濃い薬剤を、用いて歯科医院で行う方法があります。
海外から、いろいろ薬剤を集めて、オフィスホワイトニングも試しましたが、ホームホワイトニングで効果ない方は、オフィスホワイトニングでもあまり効果が出ません。
「ちょっと白くなったかな?」
と、患者さんと私たちの間にある、「期待ほどではなかった」感。
患者さんも、私たちも当時は正直なことが言えなかったです。
この最初の期待値と結果の間にある「ギャップ」が「気まずさ」を生み出し、ストレスになっていきました。
結論:ホワイトニングの効果は期待しすぎない
結論として、みなさんにお伝えしたいのは、決して過度にホワイトニングに期待しないでほしいです。
世の中には、本当にあやしげなホワイトニングの広告があふれています。
まずは、かかりつけの歯科医院の歯科医師や歯科衛生士に、厚労省が認めている薬剤を使ったホームホワイトニングを希望して、相談しましょう。
白くなったらラッキーくらいに考えておきましょう。